園芸

挿し芽 より確実な方法の注意点

前回の理論を実践してみる

【最初から発根】挿し芽 より確実な方法(スーパートレニア) にて、
土に当たってる関節みたいな所(節)から根が生えてくる」として

スーパートレニアは 育苗ポットの段階では凹の形の土で育てて、
植木鉢に植え替える初期も凹の形(1本の茎だけで支えるのでなく数本の根付いた茎で支える形になる)で育て
ある程度 育ってきて、通気性を考える頃になってから、
凸気味になるよう周りの土を掘ってみる

ということを提案してみました。

そこで それを実践してみました。

挿し芽に変わる方法の実践その1

わかりにくいかもしれませんが、ウォータースペースを犠牲にして鉢の中心より端の方を高くしています。
もちろん途中から土の盛り方を凹型に変えたからこうなったわけで、
ウォータースペースはあった方が当然良いです。

挿し芽に変わる方法の実践その2

こうすることにより、折れた関節(節)部分が土に当たることになり

挿し芽に変わる方法の実践その3

その茎を持ち上げてみると

挿し芽に変わる方法の実践その4

根が生えてましたぁ!!

他の所も 根が生えています。こちらの根はかなり長く確実に育ちそうです。

挿し芽に変わる方法の実践その5

そして、そのまま育苗ポットに入れて

挿し芽に変わる方法の実践その6

よかった。よかった。 こりゃ簡単だわ。

・・・と言いたいところですが、少し気になるところがあります。。。

この苗で本当に良いのだろうか

上で作った5つのポット、気になるところが2点あります。
わかりやすく一番背の高い苗で説明します。

芽の出方についてその1

1点目は茎が長すぎること。

これはスーパートレニアの観賞用植木鉢を普通に育てた結果、
先端の茎がこんな風に伸びてしまうことは仕方のないことかもしれませんが、
この長さが本株(の根元)になって果たして理想的な鉢植えの形になり得るだろうか?
という心配があります。
普通のやり方(挿し芽)の場合でも同じことが言えますが、
使う箇所(節)を選べるため、先端から2節目までを葉とするか、
一番下の節を葉として使いその先は切ってから育てるのでここまで全体が伸びてしまうことはありません。
じゃあ今回も下の葉2枚だけを残して切ってしまえばいいのかもしれませんが・・
次の問題があります。

2点目は新芽が出てくる気配がない

これが一番心配なところですが、
これから育っていく過程において新芽は矢印の所から出てきます。

芽の出方についてその2

が、すでにそれは育っており【新たに脇芽(新芽)が出てくる気配がない】ことです。
すでに茎出て それが切られていますが、
それはもうその先に花が咲いて花がら摘みを終えているからです。
このことからこの部分から成長するはずの脇芽は既に完了していると言えます。

芽の出方についてその3

↑その上の節も同様になっています。

となると、この苗から成長が期待できる部分は先端しかありません。
そこから先でまた枝分かれするかもしれませんが、
この長い一本の茎の先端から別れて枝数が増えて花数が増えていく・・という形にしかなりようがないのです。

「いやいや きっとまた下の節から新しい芽が」と思われるかもしれません。
あり得るかもしれませんが、自分の経験上ではこの(新芽の気配がない)節から(挿し芽育成過程で)新芽が再び増えたことはないのです。
(それより先端を伸ばそうとし、枝数も先端で増やそうとする形で育ちます)

仮にここで下の葉2枚だけ残して切った場合、(経験上の話ですが)その2枚の色が濃くなり、硬くなり、良くて葉が大きくなるだけでそのまま。。になります。
それでも生きてますから放置しておけばひょっとしたら新芽が出てくるかもしれませんが
そうなるまでにはかなりの日数を要し、仮に成功したとしても非常に成長効率が悪い 挿し芽 となります。

じゃあこのやり方自体がダメなのか?と言われれば、

  • 普通の鉢のように放置(1番目の写真のような鉢)にせず、気をつけて観察し、
    間延びする前に摘心をするか、利用する茎を もっと中央部の短い茎から取るようにする。
  • 株として取る茎は 既に枝分かれしている茎で、かつ、新芽が確認できる物を選んで取る。

ようにすれば、挿し芽に替わる有効な手段だと言えます。

実際 上の5つの育成ポットのうち、手前にある苗には新芽が確認できるので、
そういう茎がないことはないのです。

下の写真は 挿し芽 より確実な方法(スーパートレニア カタリーナ) の最後でお見せした
【育苗ポットの段階で凹の土になってて、そこから根付きで取れた】ピンクリバーです。

芽の出方についてその4

これは 何もせずにそのまま植え替えるだけで ここまで綺麗な形に育っています。
生産者さんが非常に上手い人だったんだなーと思います。
これなら何の問題もなく このまま育っていくと思います。この写真と今回作った育苗ポットの写真を見比べたら 明らかに違います。

今回作った育苗ポット、変な形になってしまいましたが、これはこれで育てていきたいと思います。
果たして株元付近から新しい新芽が出るのか?
それとも
先端のみ育ち 大昔のTVアンテナ(八木アンテナ)のような形になってしまうのか、
そしてその自重に耐えられず折れてしまうことも考えられます。

そう考えると育てて面白い苗とも言えます。
どういう結果になるか、その結果も今後報告していきたいと思います。

7月14日:追加報告があります
挿し芽 より確実方法の注意点のその後(スーパートレニア)

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  1. […] [追記]  その後実践してわかった注意点のページを作りました挿し芽より確実な方法の注意点(スーパートレニア) […]

  2. […] 挿し芽より確実な方法の注意点(スーパートレニア) にて「新芽が出てくる気配がない」と言った節ですが↓ […]

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